研究者プロフィール
客員教授 Visiting Professor
工藤 博幸 KUDO Hiroyuki 教授
- 研究テーマ
-
コンピュータトモグラフィ(CT), イメージングサイエンス,深層学習, 画像処理,医用画像,逆問題
- 研究キーワード
- コンピュータトモグラフィ(CT), イメージングサイエンス, 深層学習, 画像処理, 医用画像, 逆問題
- 研究概要
-
コンピュータトモグラフィ(CT)とイメージングサイエンスの研究
* コンピュータトモグラフィ(CT)の研究: 物体の内部構造を非破壊にて断層像の形で 可視化するコンピュータトモグラフィ(CT)に関する研究を行っています.CTでは,X線 ・γ線・電子線などの量子ビームを用いて測定した投影データにコンピュータでデータ 処理を施すことで画像を生成しており,このデータ処理のことを「画像再構成」と呼び 画像再構成がCTのキーといっても過言ではありません.当研究室ではこれまで,医 療用X線CT・ポジトロンCT(PET)・電子線トモグラフィ・X線位相CT・放射光CTなど幾 つかの代表的なCT装置の画像再構成に関する研究を行い,1) 現在主流となってい る円すい状のX線を物体に照射して3次元CT画像を生成するコーンビームCTの画像 再構成,2) 粗く測定したスパース投影データや雑音が多い低線量投影データから高 画質の画像を生成する画像再構成,3) 心臓や乳房など小さな見たい検査の関心領 域(ROI)のみにX線を照射してCT撮影を行うインテリアCTの画像再構成,などのテー マで成果を得て,幾つかの成果は製品化や実用化に至った実績があります.SRISで は,4次元(空間+時間)のCT画像をミリ秒時間分解能で生成する新しいコンセプトの CT装置である「マルチビームCT」装置の画像再構成に関する研究を行い,メカニズ ムが未解明の物理現象の解明に実用化することを目指します.* イメージングサイエンスの研究: 雑音除去やぼけ画像復元などの画質改善,領域 分割や物体検出などの画像解析を取り扱ういわゆる「画像処理」分野は,元々は工 学の一分野でしたが2000年頃に数理最適化や圧縮センシングなど先端の応用数学 の手法が導入され劇的に性能が向上して,「イメージングサイエンス」という新名称で 呼ばれるようになりました.当研究室では,医用画像やカメラやビデオで撮影した自 然画像を対象として,イメージングサイエンスのアプローチで多様な画像処理手法を 開発する研究を行っています.* 深層学習画像処理の研究: 「深層学習」(Deep Learning)の出現により,多様な画 像処理手法の構築は従来のハンドクラフトの方法論からデータ駆動型の方法論を用 いて行うように変化して,現在画像処理分野の大ブレークスルーが起きているといえ ます.当研究室では,CTの画像再構成・画質改善・画像解析などの問題の新手法を 深層学習に基づき構築する研究を行っています. - メッセージ
- これまで行ってきたイメージング装置のデータ解析に関する研究成果を、母校の東北大学での研究開発に活かし精力的な活動を行います。