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国立大学法人 東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター

TEL. 022-217-5204

〒980-8577 仙台市青葉区片平2−1−1

Revised on July 31, 2020 by SRIS, COVID-19 Task Force

世界主要放射光サミット/採択されたAoba communique研究課題

SR20 Summit
参加機関: SLAC, APS, NSLS-II, ALS, CHESS, ESRF, DESY, Euro-XFEL, SOLEIL, DIAMOND, MAX-IV, PSI, ALBA, Elettra, SPring-8, SACLA, Australian Synchrotron, PAL, PAL-XFEL, TPS & 東北大学

『世界中のX線科学研究施設が取り組むCOVID-19の克服』

放射光利用研究・具体例
東京大学 原田教授
【2020/5/10 日経】
人工肺「エクモ」の血栓、発生原因を解明
SPring-8
課題応募 > 産学連携共同研究
ポエック社
「オゾンがウイルスに及ぼす影響と研究成果に基づく、ウイルス被害に有効なオゾン装置の開発」 2020/07〜
プレスリリース ポエック社との共同研究 使用したスライドはこちら
https://youtu.be/paOdcPsfquw
 世界各国の主要放射光施設とCOVID-19制圧関連研究について情報交換し、相互交流を通じて初めて、より精確かつスピーディ研究遂行を目指すことが可能です。そこで、緊急に第2回世界主要放射光施設サミット を開催しました。
 本会議では、放射光施設における個々の研究内容や利用状況などの意見交換をしたあと、最終的に世界の放射光施設が一致団結して、この人類最大の危機に立ち向かっていくことを宣言する、サミットコミュニケ(Aoba communique)を、採択しました。
Delegates:
Prof. Dr. Hideo Ohno, President, TOHOKU University
Dr. Chi-Chang Kao, Director, SLAC National Accelerator Laboratory
Prof. Paul McIntyre, Director, SSRL
Prof. Michael Dunne, Director, LCLS
Dr. Stephen Streiffer, Director, Advanced Photon Source
Dr. Stephen Kevan, Director, Advanced Light Source
Dr. John Hill, Director, NSLS-Il
Prof. Joel Brock, Director, CHESS
Prof. Andrew Peele, Director, ANSTO Australian Synchrotron
Dr. Gwo-Hui Luo, Director, NSRRC
Dr. Tetsuya Ishikawa Director, RIKEN SPring-8 Center
Dr. Tn Soo Ko, Director, Pohang Accelerator Laboratory
Dr. Francesco Sette, Director General, ESRF
Prof. Edgar Weckert, Research Director, DESY
Prof. Robert Feidenhans'l, Manag Director, European XFEL
Dr. Jean Daillant, Director, Soleil Laboratory
Dr. Andrew Harrison, CEO, Diamond Light Source Limited
Dr. Caterina Biscari, Director, ALBA
Prof. Gabriel Aeppli, Professor, Head Photon Science Division, Paul Scherrer Insitut, ETH and EPFL
Dr. Ian McNulty, Director, MAX-IV
Prof. Jan Luning, Scientific Director, BESSY II @ Helmholtz-Zentrum Berlin
Dr. Claudio Masciovecchio, Director, FERMI Free Electron Laser
Prof. Robert Lamb, CEO, Canadian Lightsource Inc.
 
左が原本。個人情報保護の観点から、署名を抜いています。
右はその和訳です。ご参考までに御覧ください。

会議アジェンダ
 2020/4/24(Fri) 15:00〜 Zoomによるオンライン会議
【メイン会場: 東北大学多元物質科学研究所事務部棟2階大会議室

青葉サミット II (AOBA Summit II)
参加機関:
SLAC, APS, NSLS-II, ALS, CHESS, ESRF, DESY, Euro-XFEL, SOLEIL, DIAMOND, MAX-IV, PSI, ALBA, Elettra, SPring-8, SACLA, Australian Synchrotron, PAL, PAL-XFEL, TPS & 東北大学

議長:Jerome Hastings(SLAC National Accelerator Laboratory)
  1. 挨拶:大野 英男(東北大学総長)
  2. 出席者紹介
  3. アジェンダの承認:Jerome Hastings
  4. ハイライト:COVID-19パンデミックの克服に貢献するSR活動
  5. COVID-19パンデミックの克服に貢献するための活動への行動計画
    1. 緊急協力の全範囲
    2. SRネットワークと大学および産業の統合
    3. グローバルでの遠隔利用スキームの促進と強化
  6. 閉会の挨拶:村松淳司(東北大学SRISセンター長)

COVID-19制圧研究推進のための次世代放射光利用

 東北大学は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)制圧を目指した種々の研究について、本学が提案し推進可能な放射光利用関連技術を別添のとおりまとめました。これらは、次世代放射光施設整備推進の一環として、本学が産業界とフィージビリティ・スタディ(FS:実現可能性調査) として開発を検討に基づくものです。いずれも、放射光を利用することで初めて、研究が極めて円滑に正確な計測及び評価が可能となります。

SARS-CoV-2感染症関連研究に資する放射光技術

SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)感染症(COVID-19)関連研究に資する放射光技術

研究課題リスト (2020/4/21提出、4/23改訂 pdf形式はこちら

関連研究課題募集

 このリストをもとに、COVID-19の種々の課題解決に向けた企業や学術分野の研究者の放射光施設利用の支援要請に、コアリションの枠組みの中で応えていきたいと考えております。そこで、これらのリストに関わる研究課題を緊急に募集します。コアリションの枠組みは、これまでの放射光施設の利用方法とは全く異なり、最先端実用研究に特化したものであり、課題の採択は最速で行うため、通常半年から1年かかるところを、最短で数日程度まで短縮されます。 各研究機関の関係者の皆様におかれましては、応募に関する詳細については、下記問い合わせ先まで電子メールにてお問い合わせくださるようお願いいたします。

お問い合わせは、こちらで受付しております。

電子メール
sris(at)grp.tohoku.ac.jp (at)は@に置き換えてください

フィージビリティ・スタディ(FS)

フィージビリティ・スタディ(FS)とは、産学が先端活用から基盤利用まで、放射光施設を運用する仕組みとして提唱された「コアリション(有志連合)・コンセプト」を具体化するため、海外の既存の放射光施設で、バイオ、ナノテク、フードテックなど、幅広い分野で進められています。このコアリション・コンセプトは、本学キャンパス内に建設が進められている次世代放射光施設整備を実現するために、国内では初めて(一財)光科学イノベーションセンターにより提案されたものです。これまで、75社以上がコアリション・コンセプトへの参画を表明し、そのうち36社余りがFSへの参加により、次世代放射光施設の活用を検討し、既に成果を上げている企業もあります。

世界主要放射光施設サミット

前身となる「次世代放射光国際サミット会議」は、昨年4月21日、東北大学の主催により世界の放射光施設が初めて一堂に会して仙台市で開催されました。同会議では、「放射光を利用した基礎研究や応用研究の利用を推進するために、大学、産業界、施設の連携を進める定期的なフォーラムとして開催する、世界規模のサミット会議を設置する。」とした青葉コミュニケが採択されたことから、今回、本会議を東北大学主催として開催されることに、全世界の放射光施設の合意を得ました。

Q&A

@今回このタイミングでサミットを開催する趣旨をあらためて教えてください。
感染症対策が緊急の課題となってから、 世界中の放射光施設が、次々と、COVID-19の課題解決に関連した 研究に重点的に取り組み始めています。 そのような施設の数は、ヨーロッパ、アジア、アメリカの全世界で 10以上に及んでいます。 例えば、創薬や抗体の開発に必要なたんぱく質の構造解析や、 医療機器の材料開発などに、活用されています。 日本でも、SPring-8が、同様の取り組みを開始しています。 しかし、それぞれの放射光施設には、施設ごとに個別に取り組んで いるのが現状です。 次世代放射光計画では、地域パートナーのメンバーである 東北大学がコアリションの学術支援を担当しています。 次世代放射光計画推進の一環としてコアリションメンバーの COVID-19に関連する放射光利用研究をフィージビリティスタディとして 支援することで、SPring-8をはじめとする放射光施設の活動に 貢献したいと考えました。 幸い、昨年のSUMMIT会議を契機に、海外の10の放射光施設と 連携協定を結んでおり、海外の施設とも連携が可能な状態にあります。 今回、それらの施設にも呼びかけ、施設間の協力を議論する場として、 第2回目のサミット会議の開催を提案したところ 世界中の20近い施設から賛同をいただきました。 施設が、役割分担などで効率的な国際協力をすることにより、 この世界規模の緊急改題を早く解決できるようにしたい。 次世代放射光施設の整備計画における東北大学の活動が そのことに少しでも貢献できればと考えています。
A東北大学の主催、と伺いました。会議を取り仕切る研究者はどなたになるのか教えてください。
東北大学国際放射光イノベーションスマート研究センター の村松淳司センター長です。


B出席予定者は米国、フランスのほか、どのようなメンバーになりますか。
予定されているのは 米国、フランス、スウェーデン、ドイツ、イギリス、台湾、オーストラリア 韓国、スイス、イタリア、スペイン です。

C今回の会議の成果を、どうコロナ対策に生かそうとしているのか、会議の今後の展開も含めて教えてください。
会議では、世界規模の危機に立ち向かうために、 多くの放射光施設が、国際的な研究開発の競争を協調し 効率的に成果を上げるためのコーディネートする方法について 議論される予定です。 同じような研究で、無駄な競争を省き、研究開発の時間を 短縮することができるのではないかという意見も出ています。 そのために、国際的な情報ネットワークの活用による 日本にいて世界中の施設が使えるような、逆に 海外の施設から日本の施設を使えるような遠隔実験を 標準化することができないかも検討されることでしょう。 それによって、それぞれの施設が持つ強みを生かし、 弱みを補うことにより、世界中の施設の力を結集し コロナウイルスの感染症を解決するための研究開発の スピードアップにつながると期待しています。 そんな、施設の協力関係を、大学である東北大学が ホストとなりサミットでの話し合いをスムーズに 進め、、少しでも具体化につながっていけばと考えています。
D「関連研究課題を募集する」という趣旨の発表もありました。 応募を受け付けるというような表記もありましたが、緊急会議と関連した話なのか、またこの「募集」も東北大が主体となって取り組む話なのか、確認させてください。
募集は、次世代放射光計画の地域側のパートナーの コアリションのマッチングの一環として行います。 東北大学のセンターが、主体的に取り組みます。 また、サミットをきっかけに、東北大学が学術協定を結んでいる フランスのソレイユや、アメリカのSLAC、 スウェーデンのMAX−IVなど、海外の施設でも 実施できるようになれば、 次世代放射光計画が、緊急時の施設の国際連携の前進に 一歩踏み出すことに、少しでもお役に立てたことに なるのではないかと考えております。



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